観劇感想ブログ 劇団うわの空「ONE DAY」

  三回続くとは自分でも思ってなかった観劇ブログ。これでひとまず終わる予定。しばらく芝居見る機会なさそうだし。
 
 うわの空の「ラストシーン」見てうーんなにか足らないってブログ書いてみたものの、いまいちすっきり言語化できないもどかしさがあった。芝居なんて数年に1回しか見なかったのに、2cheat4も見に行って、結局この1ヶ月ちょっとで4本芝居見に行った。最後にONE DAY見てようやく少し整理できてきた。
 
 その前にONE DAYの感想など。ネタバレあります。むっさあります。とりあえず最終回始まってるからアップ。でも再演見ようと考えてる方は(あるのか?)この先進まぬことをおすすめします。
 
 まずね、うわの空で最初に見た芝居「ラストシーン」に比べて圧倒的によかった!
 前説で座長とふじいあきらさんがゆるやかな場の空気作って、芝居本編は染木さんと南さんはじめとした三姉妹が軸になってて華があって。
 
 でも、なにより芯となる物語があってそれがキチンと流れていた。極論すれば「ラストシーン」は設定だけでそこに物語はなく、それなのに2時間の芝居しようとしたところに無理があったと思う。
 
 ギャグ部分は好みの問題あるから笑えないのも混ざってたけど物語を阻害するまでの脈絡のなさやしつこさはなかったので気持ち切れることなく90分(プラス15分程度?)舞台に集中できた。
 
 いやもちろんワシの染木彩花ちゃんはクッソわがままな(笑)新妻役やってても愛らしさが滲み出て嫌な女感ゼロだったし、ダークマターについて語る長台詞も噛まずに言えてたし、最後に娘を抱きしめるシーンは涙腺緩まずにいられようか(いやない・反語法)
 頭に「新人」なんてつける必要ないれっきとした女優さんだった。

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 そして前回のお嬢役では気づかなかったが南琴里ちゃんがかわいい!今回50人も入れば満員の小さな会場で最前で見たのでそれに気づいてしまった。スキニージーンズもそのスタイルの良さを引き立ててて、時間あればチェキ行きたかった(泣)
 
 正直ONE DAYもイマイチだなってなったらもううわの空は見に行かないつもりだったが、これからはざっと情報見て選択はしながらよさげなのはまた見に行くやろなって思わせるほどおもろかった。
 
  ---------キリトリセン------------←神﨑風花ちゃんブログよりパクリリスペクト使用
 
 さてここからはワシだったらこう脚色してたやろって妄想。芝居見てない人を置いてけぼりにするブログ笑。
 
・引っ越し屋のオプション、ターンとムーンウオークは前半はあのままでチップ(昼食代)もらったあとにもう一回サービスするシーンではマイケル・ジャクソン流しながらハウッって叫ばしながら完璧なターン、ムーンウオークを披露させる。

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 こんな初老のオッサンが完璧にMJ踊ったらそれだけでむっさ印象残るやん!
 その上で琴里ちゃんに「お前らちゃんとムーンウオークできるかいっ!なら最初っからせーよ。そんならキャンセルせんかったわ!」と逆ギレさせたい。
 
・彩ちゃんに弟だって認めてもらうシーン。ここは完全に毎回アドリブで彩ちゃんに無茶ブリさせる。「もし◯◯(弟の役名覚えてない苦笑)ならよくやったわよね。箱の中身当てクイズ。◯◯ならこの箱の中身を当てられるはずよ」と中身見えない箱に手を突っ込ませる(中にはカエルくらい入れておきたい。受け手はリアクションできる芝居力求められるけど)、とか「熱々のおでん大好きだよね。いつも五秒で食べちゃって自慢してたもんね。あれっ、こんなところに熱々のおでんが!」「なんでこの6月に熱々おでんがあるんだよっ!」みたいのとか。
 
・御手洗の名前イジリネタは冗長かつイマイチだったので別の名前にして、やるなら八九寺真宵方式にするな。「ラララギさん」「人をラ・ラ・ランドみたいに言うな!」「失礼噛みました」「わざとだ」「失礼かみまみた」「わざとじゃなーい?」

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・マーベルネタは途中でエヴァンゲリオン突っ込んで「それマーベルじゃないから!実写ですらないから!」と突っ込ませたいところ

 

・スカーフ掴んで奇声上げるとこ元ネタわからんかったせいもあるが特におもろないのでカット。いっそCAのコスプレ好きな看護師とかに設定変えてそっちでネタを膨らませたい。

 

・あとは新妻が短命なのを伏線もうちょっと貼りたいし、(「若くして死ぬとわかっていて結婚してくれてありがとう」「いえいえ」みたいなやりとりも「わたしが死んだら一人でちゃんと育てるんだよ」のとこも唐突過ぎて違和感あった)タイムスリップするきっかけみたいなものもわかりやすくしたい。タイムスリップから戻ってスリップ中の記憶が三姉妹に残っているのかも描きたい。

 

 文句言ってるように見えるかもしれんけど今回はこうしたいって創作欲掻き立てられる芝居だったってこと。

 文句があるとしたら一つだけ。

 

 キャンディーズはラン・ミキ・スーやなくてラン・スー・ミキやろうがっ!怒!

 

 というネタは置いといて。ここまで書くなら自分で脚本書けって話ですよね。
 そういや劇場でもらったチラシにうわの空アネックスは実験的なことをしてみたい、例えば劇団員が誰も出ない芝居とか、みたいなの書いてあった。(うろ覚え)
 それならワンデイの話をベースに再構築したワシなりのワンデイ作ってみるという手もあるな、とちょっと思った。
 南琴里さんと染木彩花ちゃんのツートップはそのまま出てもらって
 
   ---------キリトリセン------------←神﨑風花ちゃんブログよりパクリリスペクト使用(アゲイン)
 
  小説書いていた頃、志望者の作品読むことも多くてその時感じたこと。
 
 純文学系ですって言う小説の99%はつまらなかった。独りよがりで退屈で。
 人に読んでもらうって意識ないから伝わらない表現平気でしてるし、構成も考えずダラダラ書いただけで。
 
 表現するって点では音楽も芝居も同じなのかなって思う。そういう意味で「ラストシーン」はそういう私小説に近い内輪受けの芝居だったと感じている。逆にどうすれば観客に楽しんでもらえるかに振り切ったのが2cheat4だったのかなと。
 小説と同じで私小説っぽいのを好む観客もいるわけでそれが駄目とは言わないが少なくとも客層は狭くなるわけで。アベンジャーズシリーズと感動の実話名作とかいう触れ込みの映画の動員数見れば一目瞭然。芥川賞直木賞の売れ方の差でもそうだけど。
 商業演劇するなら(料金取るなら)やっぱり客楽しませてなんぼ。楽しませ方はいろんな手段あるやろけど。
 
 とお後がよろしいようで。これにてお芝居感想ブログおしまい。