スコトーマカフェというお芝居の感想など

 <注>このブログ、多少のネタバレを含みますので本編をまだ見ず、配信で見ようというあなたは配信見終わってからのほうがいいと思うよ

 

#Q スコトーマカフェ

 これおもろいで!ぜひ足を運んで見ろください!おすすめです、と言いたいところだがこのブログを公開した時点ではもう千秋楽が終わっとるんよね。それ以前にチケット売り切れとるし。配信はあるみたいなのでただ辛いしんどいめんどくさいという毎日を送っていて、それを瞬時でも忘れて能天気に笑いたい方は是非!!

 いうても転換のとこは収録されないみたいなのでそれは大変残念でしたね。あれこそがスコトーマカフェの本質なのに(マウント)(しかし本質ではない)(沈さんの転換?ブリッジのとこはさすがに笑った)(宮下さんにはでんぱか虹コン曲で踊って欲しかった)

 

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 元々芝居に関しては専門外。というか中島らもさん主催、笑殺軍団時代のリリパットアーミー至上主義者なので今は山内圭哉さん率いるwat mayhemでのらもさん脚本再演か2Cheatしか見に行かないを座右の銘にして生きている。

 

(2Cheatやらもさんについて書いたのはこちら)

eicie.hatenablog.com

リリパットアーミー旗揚げ公演の台本

 そういう意味で今回はちょっと例外。ではなぜ今回この芝居見に行くことになったか。

 さあ、ここから隙あらば自分語りするオジサン始めちゃうよー!逃げろー!!

 これを読んでるJKのみなさーん、おじさんと夜明けのコーヒー☕️とか飲んじゃおうか♥️ナンチャッテ✌️😝✌️と、こうですか?オジサン構文って

 

 時は7年か8年を遡る。

 当時アイドルヲタク界隈でその人気とどまるところを知らずと評された群馬のJKヲタがいた。ヲタクを極めるのか、アイドルになるのか、恋に生きるのか、伝説のメイドになるのか、となんにだってなれそうな可能性の塊みたいな子だった。そう、今回いきなり埋没女子で制服着て登場する宮下さん。

舞台女優 宮下真実さん

 当時はすぐに疎遠になりその後の彼女の行方はワイは知らない、と羅生門で終わってしまうとブログがここで終了していまうので、その後を書く。数年経って調べてみるとなんにだってなれそうな子は舞台女優になっていた。

 懐かしさから一人芝居を見に行ったり、1週間ほど入院生活を送ったときにユーチューブでのラジオ配信「ここだけの2人」「救心ラジオ」をまとめて見たりとその活動をゆるーく遠くから眺めていた。(現在その動画は消されてしまっている。けっこう好きだっただけに残念)

 

 一人芝居見に行った前後くらいだったか、どんみくコンビの「みく」こと井本みくにさんを知ることになる。彼女の短歌で~~混ぜるな危険のラベルをそっと剥がす、みたいなんあってそれが妙に気に入って(知ってる人は正確なの教えてください。探したけど見つからなんだ。ここの文章修正するので)→(あった!見つけた「憧れと性欲の瓶を手にとって混ぜるな危険のラベルを剥がす」だった)あるいはブログで出会い系で知り合った男と夜の海で朝まで過ごすみたいなのや

「好み」の使い方よ!

 

 これとかね。このへんの一歩間違えれば下品になりそうな話題をさらっとネタとして表現する才能がいたくお気に入り、注目の表現者として密かにマークしていた。

  そしてうまくタイミングが会い下北沢でアイドルちゃん(ぴゅーぴるモ!)ライブ見に行った帰りに当時井本さんがバイト(?)してたバッキンガム宮殿という、それはもう、その名にふさわしい高級クラブへ足を踏み入れ、生井本さんを見ることとなる。

高級クラブ バッキンガム宮殿   あのとき手料理振る舞ってくれたどんみく推しの方、ありがとうございました

 実物は写真よりかわいくて華奢で「どれだけ寂しくても誰とでもっていうのはよくないってつくづく思った」などという発言で客のオジサンたちをフガフガさせ(当時彼女が出た芝居の話。念のため。いくら舞台が全然なくて演劇したくても自分に合わないと感じる劇団では演じるものじゃない、というお話)自分の目に狂いはないクレバーな子やなと一人納得しながら帰ったのを覚えている。それと同時に初期のリリパットアーミー時代のわかぎえふさんに似たなにかを感じたんよね。ちっちゃくて物怖じせずに切り込めるトークスキルとか。この子はギャグ系の芝居でツッコミさせたらむっちゃ活きるんちゃうかって思ったわけですよ、はい。

今回の主催、井本みくにさん。飼ってる猫はこまち

 ただその頃井本さんは「感情の機微を表現する芝居に自信があります」と発言してて実際出演していた芝居も興味惹かれる内容ではなかったので(なんせワイ、ギャグ系しか見ようと思わないので)多分板の上の井本さんを見ることはないんやろうなと思っていた。そして本人からお芝居休養宣言が出て。このまま女優業フェードアウトかもなぁと見ていた。

 

 ところが井本さんは見事に復活した。そして全編コント仕立ての主催をやると発表!それも宮下さんも出演者に名を連ねているやないか!

 これは見に行かなくちゃと色めき立つワイやった。ええ、チケットは発売当日に買いましたとも。

 

  チケットは売出しから数日後、舞台の1ヶ月前には売り切れ。キャパは1ステージ25人とはいえ、アイドルライブやないので全通する人は多分2,3人やと思うねん、知らんけど。てことは7公演で170人くらいの動員ってこと。アイドルヲタクならわかると思うが100人超えの動員できるアイドルってそこそこ売れてないとありえんわけで。

 その売り切れまでの数日でもおもろいことしてはった。無関係者告知。

  出演者でも主催でもない無関係者が最初の【        】の枠内に一言入れてあとはコピペして拡散するという手法。これアイドル運営も取り入れたらええのにな、と思った。やるならまだ手垢の付いてない今だっせ!!ただのRTより効果的な気せーへん?

 

 そして練習が始まっても日々の練習やその近辺でのエピソードをツイートしてくれて(他の劇団でもそういうのあるのかは知らん)日々ヒドくなっていく井本さんの宮下さんへの当たりの強さ(笑)にこれはぜったいおもろくなるやつや、と日々期待が膨らむ一方通行!

 

 そしてようやく本番の日を迎える!(なげーよ!本題入るまでに2200字かよ!まあ、でもそれがワイのブログのデフォなので・照)

 最初の注意事項はさすがにネタをぶっこまず(リリパ上がりはこういうとこまで期待してしまうからダメ)だったものの最初のネタ・・・コホンもとい。演目「埋没女子」

 いや、整形の埋没やと思うやん、女子やし!そしたらほんまの埋没やった。(ほんまの、とは?)最初こそ宮下さんの制服姿に気を取られるもののすぐに「え?シミズアスナさんってしゅっとしてて綺麗じゃね?」となるつかみの一編。いえ、物語もおもろかったです。

 ワイなら一箇所だけ報酬のとこ「王将の餃子2皿」とかに変えたかな、とか思うが(JKがガムってw、タピオカだともうちょっと古いしセブイレのスイーツだといかにもJK設定に引っ張られましたみたいで逆にダサいので)実際に脚本など書いたことないので単なる思いつきです。

髪型もあいまってバリかわいかったシミズアスナさん

 2本目が「リベンジ」

 1番好きな演目。公式で「1番タイトルがピンと来ないコント」と言うてたけど、一番内容とタイトルがうまく殴り合っててむっちゃ印象に残った。まずは鶴の恩返しのリベンジという設定で勝利してるのにさらにそこから不条理に展開されていく笑い。落ちは・・・あれ?落ちどんなんやっけ?(1番好きでこれかよ!w)

 笑ったけど帰るときには内容覚えてない芝居が基本的に好きなので多分しょーもなく(←褒め言葉)終わったんやと思う。

 

 土橋銘菓さん見るのは初やったけどこれはキャスティングびったりはまってた。里咲りささんとこでアイドルしてるそうやが里咲しゃちょーのところには白河花凛さんや二文字杏ちゃんといいなんか妙におもろい人集まってくるもんやな。

殺処分する鶴をやらせたら右に出るものはいない初期の土橋銘菓さん

 

 3本目「逆に」

 宮下さんのボケと井本さんのツッコミを楽しむ演目。「逆」の概念がどんどん崩れていく様が脚本の妙。いうても隙のある物語展開なのでこれは毎回宮下さんがアドリブ入れて収拾つかなくなり、井本さんのガチギレしながらのツッコミやら話を軌道に戻すのに苦労するのを見てみたかった気もする(笑)

 

 4本目「猫撫で声とインカムと」

 これはもうナチュラルインカムニスト・沈さんに尽きる!鶴の土橋さんと並んでこの8本の中でビタリ役にハマっている。いや出演者に合わせて脚本いじったのか、あるいは脚本に合わせてきた役者がすごいのか。あまりにインパクトありすぎて猫撫で声がまだ普通の人に見えるのが難点(笑)

ナチュラルボーンインカムニスト沈ゆうこさん

 

 5本目「断捨離イン・ザ・ダーク」

 いま思い返してみたワイ「で、どこがイン・ザ・ダークやったん?」

 いやダンサー・イン・ザ・ダークからパクったタイトルやってのはわかるけれども!事前の告知で「みんな大好きタイトル回収クソ雑コントです!なんの脈絡もなくそれっぽいことを言い、その後は一切触れない!小山先生のパワープレイを堪能してください!(井本)」と書かれていたがいやいや、タイトル回収してへんやんけ!!!おまけに最後に捨てた断捨離ストバッチも燃えないゴミの日に回収してへんやんけ!

 いやおもろかったけれども!

 なんかシュールな演目だった。沈さんがなんの説明もなく椅子の上に立ってセリフを言うのが特にシュールだったな。

シュールくん

 

 6本目「グッドモーニング」

 8本の中で一番演劇ぽいというか普通のコント。落ちも含めて。土橋さんのパワープレイで乗り切った感あるな。

 これ井本さんと土橋さんがパジャマで演じるんやけど、井本さんのパジャマが体格より大きすぎてブカブカで、ボタンとボタンの間に隙間ができてお腹を冷やさないかハラハラしながら見るのが通の見方ってもんよ。

 

 7本目「目撃談」

 ワイ、今日4列目で、席の作りが後ろにつれて高くなっていくので前のお客さんの後頭部を見下ろす感じになるわけよ。

いわゆる「アレ」

 で、この演目、途中でカッパの目撃談が出てくるんやが最前に座っている5人中4人がアレでだな、(うわ、めっちゃ攻める客いじり)とか思ってしまったが、まあ最前に誰が座るかなんてわかるわけもないのでもちろん攻めてないわけで(笑)

 偶然芝居と現実がリンクして違うところで笑ってしまった罪深い私です。

 落ちはまさかの2段落ち。うん、こういう展開好き。

 

 ラストは表題の「スコトーマカフェ」

 今回調べて知ったんやがスコトーマって盲点の意味なんやな。なんかストマック(胃)の派生語かとずっと思ってた。

 全編通して無茶苦茶な設定と独特の台詞回しで楽しませる芝居やったがこれは最後に持ってくるだけあってその集大成って感じ。10分程度の芝居で5人の登場人物のそれぞれのキャラを立ててるのがすごい。

 欲を言えば宮下さんがここまで出てた演目すべてで「優しくって少しバカ」キャラをやっていたのでここでひっくり返す展開が欲しかったかな。まあ、この芝居見るきっかけの子なので余計な思い入れがあるのかもしれんが。

 

 最後演者全員再登壇したところでスタンディングオベーションしようと思ったけど再登壇はなくあっさり終わってしまったのでそれはちょっと心残り。帰りにおもろかったですと声だけ掛けて撤収。

 というわけで次回#Qでまたコントやるなら見に行く。それくらいおもろかった。

 なんなら一本くらい脚本書いてみたいとも思ったがワイがおもろいと思うものが多数のお客さんに受け入れられるとも考えられないので、やっぱり見る専でいいや。

 

 では普通のアイドルヲタクに戻ります。じゃあの!